【読んだ本】 ヴィヨンの妻 太宰治 新潮文庫 ★★★

今回読んだ本は太宰治 『ヴィヨンの妻』 です。

ヴィヨンの妻 (新潮文庫)

ヴィヨンの妻 (新潮文庫)

ほら夏休みですし、課題図書的なね。こういう古典的名作は著作権がアレなんで気持ち安いですし。なんか古典を読んで感想を書くとかっこつけてると非難されると思ってしまう病気なので、一生懸命予防線を張る。同じ症状で古典を読んでる時は他人にばれないようにブックカバーをつけて持ち歩いてる。ダサい

以下内容についての感想

一つ一つの文はウィットに富んでいてとても引き込まれるのだけど、どうも晩年に書いた作品が中心だったらしく
「家族を無視して遊びほうけてしまって、死にたい」的なことが繰り返し繰り返し書いてあって、お話としてはどうなのかなー面白いんだけどなーという不思議な感じ。

そんなに悩んでるんだったら、遊ばないで家族といればって感じにちょくちょくなる

 

特に『親友交歓』の訪ねてくる友人の嫌な感じとか客観的に想像すると面白かった。
その他の話も当事者だったら嫌だったり、許せなかったりするんだけど(こんな話ばっかりだから読んでてなんか嫌な気持ちにはなる)客観的に見ればコミカルみたいな話だった。

あれですかね、シリアスな笑いというやつですかね

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勝手に太宰治芥川龍之介と同じ時代だと勘違いしていたので、戦後まで生きてるとわかって驚いた。